とりあえず、SN!

日々の雑記帳。最近はK-POP(女性)の記事ばかり…。

2つの恋愛

もやもや度:★★★★☆
元KARAのギュリが出演との事で鑑賞。真面目な恋愛映画かと思って観ていると
結構最近の月9のような荒んだ内容なので鑑賞後はどんよりでした。ただ男性と
女性では観方が違うと思うのと、評価などを検索するとコメディとの意見が
多かったので自分の意見は少数派なのかもしれません。
以下ネタばれ含む↓
まず公式サイトで「今カノ」と「元カノ」の間で揺れる恋の行方などとあらすじ
を説明しているが、単純に二股をかけようとした男がジタバタした挙句に未遂で
終わるという映画。女性視点で見れば女性の手のひらの上で右往左往するダメ
男役のジェウクが可愛く見えるコメディかもしれないが、男性視点で見ると元
カノを演じるギュリの設定がとても怖く、更にとても在日韓国人役とは思えない
日本語の違和感がなおさらの不安感を煽り、サスペンス映画の様相なのだ。
映画の冒頭で男は初恋の人を忘れられないと「建築学概論」まで持ち出しておき
ながらギュリが初恋だった等の説明はなく、ただの過去の恋愛の一つだが在日
韓国人との遠距離恋愛だから印象に残ってますよぐらいの感じで、まさに浮気を
するならもってこいの状況だ。二股を象徴するアイテムとして隣り合った2つの
部屋と古い時代のゴツイ錠前が出てくるが、2つの部屋は2つの恋愛の象徴で古い
錠前は宿の管理人の怪しい説明よろしくSEXの象徴だ。途中、元カレと破局へ向かう
過去の出来事として「SEXがしたいワケじゃない」と日本語でギュリに言わせたり
暗い照明ながら結構濃厚なキスシーンなどが出てきてギュリファンにはショックな
作品ではと。映画初主演のギュリとしてはアイドルの殻を破る作品になるのかな。
この映画を怖くしている2つのポイントは元カノの日本語の使い分けと、唐突に
やってくるラストシーンのネタバラシだ。久しぶりに再会した元カノは勉強して
韓国語が話せるようになっているのに聞かれなかったからと日本語しかできない
フリをする。だが今カノと偶然バスの席が隣になった辺りから韓国語を解禁しだす。
この辺りに色々な含みがあると思われるがまだわからない。そしてラストシーンで
今カノと元カノが目配せして古い錠前を錠と鍵に分けてポケットに入れるシーンは
2人とも彼氏が浮気をしようとしていた事を知っていたということで、問題は
今カノはどのタイミングでそれを知ったのかという事だ。濃厚なのは二日目の夜が
明けて彼氏が寝ている間に2人で会って全てがバレたという所だろうが、その後に
素知らぬ顔をしてお茶を飲んでいる処が怖すぎる。浮気の象徴である古い錠前を
鍵(日本)と錠(韓国)に分けて持つという事は、錠前としては使い物にならない
=浮気は許さないという2人の固い意志の表れで、ラストのネタバラシはサスペンス
というよりはホラーなのである。何回か見返せばその辺のタイミングが見えてくる
かもしれないが、ギュリのクールな演技が元カノの冷めた感情をよく表現していて
見ていて悲しくなってくる。別に浮気を推奨しているわけではないが、もっと夢が
見たいのだ。 →→→ 結局少し見返してしまったが、ギュリの元カレを吹っ切る
為の取材旅行という演技は一貫していているけど、だったらなぜ鍵を持ち帰るの
だろうかとまた謎が深まった。日本に戻って今の彼と結婚すれば元カレが浮気しよう
がどうでもいい話ではないか。それとも実はまだ未練があってそれを戒める為の鍵
なのかと考えたりもするが、未練があるような素振りは全くなかったしなぁ。
まあ、深い意味はないのかもね…。しかしネタバレした状態でみるラストの車の中の
女性陣のセリフは全てが笑えなくてやっぱりホラーだよ。夢も希望もないのである。